2009年04月18日

「へうげもの(HyougeMono)」

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以前紹介した本「利休にたずねよ」を読む前に
昨年、知人の薦めで漫画「へうげもの」(読み方はHyougeMono)を読んでいました。
現在も「モーニング」に連載中の漫画で、主人公は利休の弟子のひとり
美濃国(現岐阜県本巣市)生まれの武将・古田織部。

織部と言えば、焼き物の世界では「織部焼き」を生んだ人として有名で
師匠・利休の静謐で深淵な世界を継承しつつも利休とは間逆のような
常識を覆す、自由で闊達な気風を愛した人・・と理解しています。

そういう織部のような人を「へうげもの」といったのですが
自分の主義、主張、趣味を貫く反骨精神ゆえに、
織部も最後は利休のように切腹させられます。

数年前に世間をアッと言わせた「信長の棺」の登場によって
それまで固定観念で描かれてきた戦国時代の人物像が
様々な角度から自由に描かれるようになった気がします。

漫画「へうげもの」でもあまり詳細がわかっていない織部を大胆自由に描き、
また利休の切腹にいたる経緯も独自の見方をしてる点がとっても面白い!

現在連載中の「へうげもの」
これからどんな展開が繰り広げられるのかとっても楽しみですので
利休に興味がある方、既成の価値観に捕らわれないものの見方をする方
是非、読んでみてください。

【追記】  

「モーニング」−へうげもの作品情報サイト

「へうげもの」official blog



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2009年02月22日

昭和、平成の数奇者

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利休は桃山時代の数奇者。
では、昭和、平成の数奇者といえば・・・

まあ、お金持ちの蒐集家は数多いらっしゃると思いますが
独自の眼力と美意識を持っていた昭和の数奇者は
なんと言っても青山二郎さんではないでしょうか。

↑右側は<とんぼの本>シリーズの1冊
「天才 青山二郎の眼力」 白洲信哉編

掲載されている写真は
2006年にMIHO MUSEUM等の美術館で開催された
「青山二郎の眼」で間近に見たモノで
その時購入した図録集、資料集と重なるモノがほとんどですが
身近に置いて、すぐに見れる気安さ(値段も手頃)と
青山さんの最後の弟子といわれる白洲正子さんを祖母に
また青山さんの僚友であった小林秀雄さんを祖父に持つ
白洲信哉さんによる短くわかりやすい文章が 
骨董初心者にもわかり安いのでおすすめの1冊です。

「青山二郎の眼」展で間近に見た器の数々・・
私にとって特に印象深かったのは李朝の白磁壺で
そのたっぷりとした形、ほんのりと地の色が見える景色
たおやかでたっぷりとした中年の女性を思い浮かべてしまい
しばしその場に立ちつくしてしまいました。

また、一番気に入った器は本書94頁掲載の明時代の青花蓮花向付で
5枚が5枚とも微妙に違う姿形、佇まいにウキウキして見入ってしまいました。
できるものなら手に入れたい!
な〜んて無理ですけどっ。


そして↑左側は雑誌「住む。」2009年冬号

この雑誌は長田弘さんの詩、大橋歩さんの絵日記、
三谷龍二さん、原研哉さんのエッセイを読むのが毎号楽しみなのですが
同様に連載されている赤木明登さんの「美しいものって何だろう」No.27には
平成の数奇者、古道具屋・坂田和實さんとの対談「揺さぶられる」
が特別編として掲載されており、とても興味深く読みました。

私にとっての美の基準というものはよくわからないのですが
なるべく絵でも彫刻でも器でも、なるべく美術館に足を運び
本物を見ることによって目や感性を鍛え
出所や由来などの肩書きに惑わされず心に響いたモノたちを選び出し
中には家に連れ帰ったりしてきました。

その度にポップなものだったり、ストイックなものだったりと
右に左に振られてしまい、一体自分の本当に好きなもの、
自分にとっての美しいものって何なんだろうと悩ましく思ったのですが
この対談を読んで自分自身も「揺さぶられ」ていいのではないかと思ったのです。
それが成熟する過程なのか、単なる気の迷いなのかわからないけど
少なくとも他人の基準に追随してるつもりはない。

まあでも、そうやって集めたモノも
たぶん、私が死ぬときには殆ど身近に残ってないような気もしますけどね。
坂田さんがおっしゃってるように
「人間より道具のほうが長生きする。
 1人が持ってるのはだいたい30年。
 それ以上持ってると苦しくなる。」
なるほどなあってね。

この対談、うーーん、そうかなあって思う部分もありますが
道具に凝ってる方、古道具に興味のある方、
美しいものって何だろうと思う方、是非、読んでみてください。
この対談を読むためだけに「住む。」を買っても損はないと思いますよ。


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2009年02月12日

「利休にたずねよ」

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普段、「××賞受賞」作品はあまり読まないのですが(特に○川賞は)、
理屈抜きで心揺さぶるモノに惹かれやすい私としては
日本初のクリエイティブ・ディレクターと謳われる
「利休」の名が付く書物なので、ついつい手にとってしまいました。

が、この「利休にたずねよ」は読んで正解でした。
利休本人はもちろん、秀吉、家康、古田織部、細川忠興、石田三成、
古渓宋陳(大徳寺禅僧)、長治郎、宋恩(利休の妻)などから見た利休像を
利休切腹の場面から始まって短い断章形式で時系列を溯って語られており
利休の侘び寂びの茶の湯とはどういうものなのか
また利休が茶の湯の数奇者、美の探求者として生を全うすることになったのは
若い頃に死の深淵までも覗いてしまった道ならぬ「恋」に端を発した
とする作者の熱く独創的な視点によって
「人間利休」が浮き彫りにされておりとても面白かったです。

で、全体を通してキーになる緑釉の香合が登場してくるのですが
読者としても数奇者のひとりとしても、どうしても本物が見たい!
が、それは叶わぬ夢だというのが最後にわかります。

おそらく、その香合は恋とともに作者の創造物。(ですよね?)
本書の帯に掲載されている絵柄からイメージするしかないのですが
それがまた読む者の想像力をかき立てるところが憎いですね。

そそ、最初は時系列を溯って読むことになりますが
次は最後の断章をプロローグとして
最後から二番目の断章から時系列に沿って読むのも一興かと存じます。

なお、たまたま一番新しい雑誌「PEN」↑
「利休の功罪」という特集を組んでいます。
なんてグッドタイミングなんでしょう!

雑誌の特集には本書に登場する茶室、茶碗、利休好みの道具、
茶懐石、お菓子(麩の焼き、あこや等)も写真入りで紹介されています。
(今でもそのお菓子を作ってるお店があるんですね!)
それに利休に関する書籍もたくさん紹介されてますから
本書と一緒にご覧になることをオススメします。
(次号は16日に発売されますから、お求めはお早めに♪)
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2008年07月07日

美しさって…

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イラストレーターの大橋歩さんが編集・発行してらっしゃる「アルネ24号」
季刊誌アルネは毎回買っているのですが
最新刊の24号↑に
白洲正子女史が晩年つきあっていらした「古道具 坂田」主人・坂田和實さんが
「美しさって一体何なのか」というタイトルで寄稿してらっしゃるというので
ワクワクしながらゲットしてきました。

でね、やっぱり期待していた通りでしたわん。
そうじゃん!そうじゃん!
と、思わず線を引いてしまったりして...ww

坂田さんが芸術新潮に連載してらしたものをまとめた
「ひとりよがりのものさし」(新潮社)という本をご存知ですか?
その道(どの道やねん!爆)の人達には有名な本で
いわゆる国宝・重文級の骨董ではなく
坂田さん独特の“ものさし”で選ばれた日用品、玩具、宗教的道具、約50点が
美しい写真とチョイとはぐらかしたような軽妙洒脱な文章で紹介されています。

私もこの本を近所の書店で見つけてから、なんとか手に入れたかったものの
6090円とお高くてなかなか手が出なく
その書店に行くたびに立ち読みしたあげく、昨年夏、やっとの思いでゲット。

「アルネ24号」に書かれた坂田さんの「美しさって一体何なのか」は
この「ひとりよがりのものさし」の総まとめのような文章だと思うし、
1冊525円とフトコロにとっても優しいお値段なので、
その道に興味のある方は是非、ゲットして読んでみてくださいましね。


ちなみに私が線を引いてしまった文章は・・・
(ネタバレなので買ってから読みたい人は以下はスルーしてネ♪)

『美しいと思う物も、人それぞれの人格が皆違うように、
 各々の人によって全く違うもの、
 この違いがあるから社会全体の調和がとれて、
 この違いこそが文化の質を深くし、
 バラバラであることが、実は健全なのだと、
 今は感じとられるようになりました。』

『日本の骨董の芯とは、
 各々が想定して建築空間、お茶室や民家、
 に日常工芸品の中からピッタリ合う物を見立て、取り合わせ、
 その調和の美しさを楽しむということなのかもしれません。
 そして、ここで要求されるのは、
 物よりも、それを選び出し、 取り合わせる、
 私達使い手側の人間の成熟度や自由さ、
 とりわけ、美しさに対する感受性の柔らかさ
 とも言えるのでしょう。』

美しさに対する思いは人によって違っていい、
その違いが文化の奥深さを作りだしているのだ。
そして、肩書きや由来に惑わされず、
今までどおり、心を自由に解き放って
モノの美を見つけ出していけばいいんだ。

「ナーンダ、やっぱりソーダッタンダ。」(爆)

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2008年06月17日

「PARIS PACK」

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「easy traveler」という雑誌をご存知ですか?
雑誌名から想像する旅というイメージより
建築、インテリア、雑貨、ファッションなどの情報が
素敵な写真やビッシリ書かれた文章などで紹介されてる
“life style Magazine”(雑誌の副タイトル)です。

扱ってる書店も少ないのですが、
愛知県で扱ってるのは、ほとんどが書店以外のショップかな。
私はいつも「pieni huone」さんで購入してます。

その雑誌「easy traveler」のスペシャル版「PARIS PACK」が
↑のようなキラキラのお楽しみ袋状態で先日発売になりました。
ピエニさんの店頭で見本を見せて貰って
「キャ〜、私も欲しい♪ どれがいいかなあ」
と袋を触って中身を想像しながら早速ゲット。

家へ帰ってワクワクしながら、開けてみたら
こんなの↓が入ってましたぁ!

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エコバック、缶バッジ、青リンゴのブローチ、航空券入れ、
DVD、ANTIPASTの秋冬コレクションポスター、その他ポスター
それに、スペシャル版雑誌「PARIS PACK」
袋の中身についての詳細(ホントに詳しい!)は こちら をご覧になってね。

おまけにのような雑貨ももちろん嬉しいのですが
雑誌そのものが、写真といい、その構成の仕方といい、
とってもセンスが良くて、ヨーロッパの空気が漂ってるんです。
電車の中やカフェでちょっと出して見るためにカバンの中に入れておく。
それだけで、ウキウキ、幸せ気分になります。

たまたま見せてあげたアパレル関係のご夫婦も
雑誌を気に入って早速ゲットすることになっちゃいました。
ピエニさんで購入できますが
紹介したサイトでも通信販売してるみたなので、良かったらどうぞ♪

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2008年05月11日

「グーグー…」短編賞受賞!

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(クリックすると大きくなります!)

以前こちらでも紹介した大島弓子さんの「グーグーだって猫である」が
手塚治虫文化賞短編賞を受賞したそうです。
おめでとうございま〜〜す!!

朝日新聞に掲載されている選考委員の萩尾望都さんの評にも
なるほど〜♪ と思わされました。
ハイ、哲学的な部分も感じますし
とても詩的な感じ(それを風が吹くと言うのなら)も受けます。

今秋公開の映画のほうも 公式サイト ができてました。
まだトレーラーだけかな?
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2008年05月03日

「異能の画家 伊藤若冲」

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昨年、「若冲になったアメリカ人」を読んで

 「余談だが、これだけ多彩な技法を持つ若冲という画家の人生
  私の興味を非常にかき立てるものがある。
  どなたか彼の人生と作品について、その時代を浮き彫りにしながら
  小説にしてくださらないだろうか? 無理?
  なんなら不肖わたくしめが・・・
  って、どこを調べたら資料が出てくるのかしら?(^◇^;)」

という感想をここにアップしたのだが
なんと、それに答えてくれるような本が今年、出版された。
それが この 「異能の画家 伊藤若冲」とんぼの本(新潮社) である。

この本の存在を知ったのは
この4月から放送が土曜日の8時半にかわった
NHKの「週刊ブックレビュー」。 
この本を推薦していたのは、そう、
「若冲になったアメリカ人」の著者、山下裕二氏だった。

早速、近くの本屋で見つけてゲットし、あっと言う間に読了。
と言っても、もともと薄い本だし、写真も多いから当然なのだが
いやはや、プライスコレクションで見た「鳥獣花木図屏風」の「桝目書き」
「鶴図屏風」のような伝統的な墨絵
「伏見人形図」に見られるデザイン画のような技法以外にも
墨による点描画や、型友禅技法も用いたトロリとした木版画
現代アニメ風の「付喪神図(つくもがみず)」、
おまけに石像「五百羅漢」の下絵まで、
本当に多彩な技法と技術を追求し、駆使した人だということがよくわかる。

また、本人の日記とか手紙は残っていないものの
本書では、若冲の才能を認め、親しくしていた相国寺の僧・大典が記した文章や、
その他当時の資料から若冲の人と成り、交友関係なども類推されており、
もうここまでの資料があるのなら、想像力のある作家によって
前述↑の私が望むような若冲の小説が、
いつか日かきっと世の中に出てくる
私は、そんなふうに、ほとんど確信してしまっているのである。

それにしても、京都・錦小路で青物商を営む裕福な商家に生まれ
家業を継ぎ(40歳で隠居はしているが)ながらも、
趣味として、いや趣味の域を超えるほどの画才に恵まれて
18世紀後半、伝統にとらわれない上方の芸術運動の寵児のような若
冲。
彼の作品のほんの一部だとしても、
本書で触れることができるのはなんと嬉しいことだろう。

ただ、そんな若冲も、天明の大火(1788年)で焼き出されてからは
はじめて絵を売って生活するような暮らしぶりになったらしく
“斗米庵”と称して絵1枚を米1斗と交換していたらしい。

終の棲家となった京都・深草の「石峰寺」門前。
どんな所なのだろうと興味が湧いて、4月初旬に訪ねてみた。
バス通りから民家が立ち並ぶ狭い道をクネクネと歩いた先に
訪れる観光客も少ない、その「石峰寺」はあった。

春なのに、もうヤブ蚊?
そんな木漏れ日の竹藪の中に、雨風に晒された五百羅漢が佇んでいたが
どれも愛嬌のある表情を醸しだしていた。
生活に窮していたかもしれないが
きっと晩年(80代)の若冲さんだって、動物や植物などの自然を愛し
満更でもなかっただろうな・・・と思った。

追記:本書より

(トロリとした木版画)
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(墨の点描画)
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(アニメのような付喪神図)
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詳しくは本書をゲットしてご覧ください。
本体価格1400円 絶対オトク!!


【追記:石峰寺の五百羅漢(2008年4月撮影)】
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チョイおとぼけ?


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いろんな羅漢さん。並び具合が絶妙。


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羅漢さんだけではなくお釈迦さまも。


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指腹に顔が描かれた足裏が並んでるようにも
五人組の合唱隊が数組並んでいるように見えて笑える。


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優しい母のようにも、マリアさまのようにも...
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2008年02月23日

「グーグーだって猫である」

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わたくし、あまり漫画のお話をすることはないのですが
これでも少女時代(うーーんと35年〜40年前?^_^;)は
少女フレンド、マーガレット、セブンディーン、りぼん、なかよし等
少女漫画雑誌はまんべんなく読んでおりました。
(最初に出会った漫画は・・「へび女」!!)
ですから、池田理代子、山岸涼子、萩尾望都、大和和紀、里中満智子、
美内みすず、青池保子、大野英子など
諸先生方の有名な漫画はほとんどリアルタイムで読んでおります。

そんなわたくしも、大人になるにつれてだんだんと漫画離れしてしまったのですが
その最後あたりで好きだったのが大島弓子先生の「綿の国星」でした。
東京に就職して中央線沿線に住むようになり週末は毎週のように吉祥寺へ。
漫画の舞台になってる街であり、大島先生が住んでらっしゃる街でもあったので
井の頭公園などを歩くときはなんだかとても嬉しかったですね。

そそ、アパート周辺にすみついていたミルクティ色の子猫を「チビ」と呼び
ときどき猫マンマをあげたり、週末だけ一緒に寝たりしてましたっけ。
とても見目麗しい雌猫で、私が帰ってくるとどこからともなく現れ、
私の先に立って階段を上り、ドアをあけろと催促する人懐っこい子でした。
彼女はまた、アパートのベランダを通路にして家から家へ・・・
たぶん、お隣では違う名前で呼ばれていたんじゃないでしょうかね。σ(^◇^;)

と前置きがまた長くなってしまいましたが
「綿の国星」から20年以上は経ちましたでしょうか
猫好きの大島先生が「グーグーだって猫である」という
漫画エッセイを書いていらしたなんてツユ知らず…
昨年ネットでそのエッセイが映画化されるというニュースから存在を知った次第。
(うーーむ、面目なーーい。)
で↑の3巻を昨年末まとめてゲット。(3巻出版までに7年かかってる!)

1巻は愛猫サバの死で落ち込んでいた先生のところに
ひょんなことからアメショ猫のグーグーがやってきます。
グーグーの猫らしい生態、姿態がたくさん描かれていて
猫好きには「あるあるぅ」と微笑みながら読んでしまいました。
ほんと、私に絵を描く才能があれば
我が家のケン太の生態も書いて紹介したいのに
とついつい思ってしまいほど。

さて、グーグーに加え、捨て猫ビーが大島家の一員になったのに
なんと、先生には卵巣腫瘍が・・
2巻では、そんな先生の闘病生活と猫たちとの交流が描かれてます。
もちろん、手術も成功し完治したからこそ書けるエッセイで...。
腫瘍ではありませんが、私も似たような部位を手術して
2週間入院したことがあります。
もちろん命にかかわるものではなかったので
大島先生の気持ちとは比べモノにはなりませんが
その時のケン太への思いとかをねっ、、、思い出すんですよね。

3巻ではすでに大島家の猫は4匹になっています。
が、捨て猫を見ると放っておけない大島先生。
保護しては、里親を捜してあげたり
ついには、マンションを出て、
猫さんたちのために一軒家を購入しちゃいました。

とまあ、こんな内容の漫画エッセイです。
漫画のタッチは以前のホワホワっとしたメルヘン調ではありませんし
「綿の国星」のように猫ちゃん達が人間の姿(擬人化)をしてるわけでもありません。
が、簡略化された4コマ漫画風な線、ポンチ絵風な線に
年輪を重ねられた先生の“味”を感じまする。

で、このエッセイの映画化ですが
なんと小泉今日子さんが主人公の漫画家で撮影されたんだそうです。
アシスタント役に上野樹里さんというのも面白そう!
猫さんたちもいろいろ演技してるそうですよ。
詳しくは こちら で。(2008年秋公開?)
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2007年09月13日

芸術新潮8月号

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すでに書店には9月号が並んでいますが
今日紹介するのは8月号の芸術新潮です。

「ローマ大特集 中世の美を歩く五日間」

なぜ今さらローマなの?
と思う人も多いかもしれまんが
これまで雑誌で紹介されてきたのは
帝国時代の古代ローマとルネサンス以降のローマ。
今回は日本であまり紹介されることのない
4世紀から13世紀の中世ローマの美術の特集なのです。

中世ローマの美術といえばキリスト教の美術。
それは教会内の天井や壁を飾るモザイク画やフレスコ画をさします。

モザイクといえば同じイタリアでもティレニア海側の町ラヴェンナが有名。
ラヴェンナには5〜6世紀の素晴らしいモザイク画がそのまま残る
有名な聖堂がいくつかあります。
いつの頃からか、私は古いモザイクやタイルを眼にするのと
胸震え、時には涙が出るほど感動するようになっていました。
いつかモザイクの技法を習得し、自分でも作成してみたい。
そのためには、是非、本物、ラヴェンナのモザイクを見たいと思っていたのです。
が、この特集を読んで初めて
ローマは4世紀から13世紀にわたるモザイク画の宝庫だというのを知りました。

ローマはこれまで3度行ったことがあります。
が、素晴らしいモザイク画を見たのは11年前に行った時に見た
サンタ・マリア・マジョーレ聖堂の金色に輝く内陣のそれだけ。
残念なことに、あまり時間がありませんでしたし
優秀なデジカメもまだない時代で、じっくり見ることができませんでした。

中世キリスト教のモザイク画というと
金ピカで平面的な絵を思い浮かべますが
もっと古い古代風のモザイクは立体的で色遣いが素晴らしいことが
この雑誌でもよくわかります。

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↑はサンティ・コスマ・ダミアーノ聖堂のアプシス(後陣)に描かれた
古代風の描写による聖ペテロ。
左側に見えるのは錦雲でその上にキリストが描かれているのですが
モザイクでこんなにモダンで美しい描写ができるなんて
素晴らしいではありませんか!!
私がチャレンジしたいのはこういうモザイク画

ちなみに、画像にはありませんがペテロの下には
ラヴェンナのサン・ヴィターレ聖堂のモザイク画に良く似た
羊さんたちも描かれています。

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雑誌には綴じ込みで↑の地図もついており
紙面で紹介されている教会が全部マークされています。
ローマを一度でも訪れたことのある人なら
あそこらへんかな〜って想像しながら読むのも楽しいものです。
きっと次回ローマに行くときの大事な助っ人になってくれるでしょうね。

モザイク大好き! タイル大好き! ローマ大好き!
な人には絶対に必要な1冊ですね。
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2007年08月30日

「若冲になったアメリカ人」

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「若冲になったアメリカ人」
ジョー・D・プライス物語

今年の春から初夏にかけて、
名古屋で開催された「プライスコレクション展」を見て
江戸時代の日本画家の技術の素晴らしさ、芸術性の高さに驚き
また、それらを見出したプライス氏の眼の確かさに感服した。

特に長沢芦雪の力強い筆遣い、ユーモアのある眼
優しさに満ちた森狙仙の猿画、
これが1人の画家の手によるものかと思わせる若冲の多彩な技法、
などなど、これまで観たどんな展覧会よりも充実したものだった。

そして先日、ぶらっと立ち寄った本屋の美術書のコーナーに
本書を見つけて迷わず手にとったのだが
開いた頁に載っていた芦雪の「群猿図」という襖絵の素晴らしさに目を見張り
これまた迷うことなく本書を持ってレジに向かった。

しかし、本書は私が初めて見るその襖絵が素晴らしいだけではなかった。
資産家であるプライス氏が、当時日本では顧みられることの少なかった
若冲や芦雪などの江戸時代の日本画家の絵を
落款によるのではなく、自らの審美眼によって価値観を見出し、
手に入れていくさまが
日本の若冲研究家山下氏との会話形式で繰り広げられている。
ときどき、奥様のエツコさんから見た話もとても興味深い。

特に驚いたのは、これだけの資産家の方だから
何でも思い通りに手に入れてこられたのかと思ったら
日本であくどい仲介人に騙されて、悪い噂を流されたり
ロサンゼルス・カウンティ美術館に日本館を作り
そこにコレクションの一部を展示するまでの経緯も
映画顔負けのヒドイ仕打ちにあわれたことだ。

そんな試練を乗り越えながら今回の日本各地での展覧会まで漕ぎ着けたのも
氏の作品たちへの愛情があったからこそ、
また内助の功のみならず、時にはプライス氏にかわって
矢面にたたれた奥様エツコさんとの夫唱婦随のたまものだろう。

それにしても、プライスさんが微笑む様は本当に
明治時代に書かれた若冲の肖像画に良く似ている。
数十年にわたって作品を見続けてきて
精神も肉体も若冲と一体化してしまったプライス氏なのだろう。

余談だが、これだけ多彩な技法を持つ若冲という画家の人生
私の興味を非常にかき立てるものがある。
どなたか彼の人生と作品について、その時代を浮き彫りにしながら
小説にしてくださらないだろうか? 無理?
なんなら不肖わたくしめが・・・
って、どこを調べたら資料が出てくるのかしら?(^◇^;)

<蛇足>
jyakucyu03.jpg
本のカバーをめくると↑が出てくる。
言うまでもなく「鳥獣花木図屏風」の部分。
プライス氏の自宅のお風呂場のタイルも「鳥獣花木図屏風」だ。
なんとも羨ましいかぎりだ。


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2007年07月24日

別に人生変えられちゃいないけど。

“人生変えられ 金城武と迷い道”

これは↓で紹介した雑誌「AERA」7月30日号の金城武特集の見出しです。
うーーーーむ、確かに人の目を惹く見出しではありますが
武迷(迷=ファン)のひとりとしてあえて言わせていただくと
彼によって私の人生が変わった・・・
なんてドラスティックなことはありません。

まあ、小さな意味での変化はあったかもしれませんが
あるきっかけがあって役者としての彼の成長を見守りながら
その作品を楽しみにしている
という程度の、私のようなファンのほうが多いとは思うんですよね。

確かに、この雑誌の特集で取り上げられた迷の方たちの記事を読むと
金城さんの影響力ってすごいなあって思いますが
じゃあ彼のファンはみんなそうなんだって
読む人に思われやしないかと不安にもなります。
って、それは私の自意識過剰かもしれませんが...(^◇^;)

武迷の中にはそういう人達もいるんだけど
私はもう少し違う迷の一面も知って欲しかったなあって思います。

例えば・・・・
以前にも書いたように金城さんにはファンクラブというものがありません。
なので、記事にも一部紹介されてるように
ファンが独自に個性的なファンサイトを立ち上げていて
日本だけでは知り得ない海外での活動情報や
まだ公にはできないけど、
現在進行形のお仕事などもネットで探してきては紹介し
情報を共有しあいながら、彼を応援しています。

今回も出演全作品リスト等をまとめ上げるのに
そういうファンのネットワークがあればこそだったそうですよ。

また、そういうファンサイトでは情報を共有するだけではなく
彼の誕生日には毎年みんなで誕生日メッセージを書いてますし
また、仕事中に怪我をしたときは応援メッセージも書きました。
もちろん、出演作品の感想を話し合ったりもします。

ある意味、とても地味ですが
そういうファンサイトがいつくもあり
人生変えれちゃいないけど、地道に応援し続けているファンもいることを
なんか伝えたかった・・・です。








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2007年07月21日

最近読んだ本

最近読んだ本たちです。

以前から読んでみたかった本
本屋で見つけた本
映画の原作本
etc.

「死神の精度」(伊坂幸太郎)

「骨董物語」(桐島洋子)

「秘花」(瀬戸内寂聴)

「青山二郎の素顔」(森孝一編)

「ひとりよがりのものさし」(坂田和實)


それぞれのコメントはまた別途書くつもり・・です。
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2007年05月24日

「明智左馬助の恋」

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ついに「本能寺」三部作の完結編「明智左馬助の恋」が出た。
映画「羅生門」(原作は芥川龍之介「藪の中」)で描かれていたように
ひとつの出来事も見る方向が違うと全く異なった様相を呈する。
そういう意味で、この「本能寺」三部作も「本能寺の変」が
信長側、秀吉側、光秀側の三方向から描かれている。

1作目の大胆不敵ながら妙に説得力のある信長遺骸の行方の仮説、
2作目の狡猾で世渡り上手な秀吉の権力掌握後の哀れにも見える変身ぶり
3作目の武士道精神を貫こうとしながら時世を読み切れなかった光秀と
それに従う娘婿・明智左馬助の颯爽とした生き様

それらが読む者に強い印象を残し
作者の意図が十分に反映された
読み応えたっぷりの歴史小説シリーズになったと思う。

それにしても、3作目を読む限り信長という人の悪行非道の様は酷すぎ。
まるでどこかの国の○○総統、△△大統領のような独裁者。
これでは誰も何も言えなくなってしまう「はだかの王様」状態。
ただし、最後に「信長の棺」にも登場する清玉上人の発言によって
救われるところがホッとするし
あらためて、また「信長の棺」を読み返してみたくなった。

思うに、この3作目を読むと光秀に自分を重ねる人が多いのではないだろうか。
真面目で正義感に満ちているからこそ
会社の方針と部下との間で苦悩する現代の管理職のように思えた。

そそ、本書に登場する馬術に優れていた明智左馬助の「湖水渡り」は
講談になるほど有名な史実らしいが
タイトルになっている左馬介の恋とは、その相手とは・・
ふふふ、それは本を読んでのお楽しみ。
が、愛の世界においても武士道精神の権化のような、
というかヨーロッパの中世騎士道の権化とも思える明智左馬助。
女性から見ても男性から見てもホレボレとする人物として描かれているのは確か。
(格好良すぎるような気もするが...(;^_^A アセアセ…)

実はゲームの世界でも「鬼武者」に明智左馬介(←介違い)は登場するが
そのモデルは俳優の金城武。
ついつい彼を思い浮かべながら本書を読んだしまった私を
どうか、お許し下され。
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2007年05月17日

「よしもとばなな」さんの小説

先日やっと、よしもとばななさんの「TUGUMI」を読んだ。
よしもとばなな(当初は吉本ばなな)さんは1987年「キッチン」を著し
第6回「海燕」新人賞を受賞されている。
たぶん、その頃から名前は知っていたと思う。
1991年、合唱団でイタリアへ演奏旅行に行ったとき
ミラノの本屋でイタリア語に翻訳された「キッチン」か「TUGUMI」見かけて
「へえ、海外でも評価されてるんだぁ、すごいなあ」と思った記憶はあるのだが
いかんせん、生来のアマノジャクの性格から
2003年に短編集「デッドエンドの思い出」を読むまで彼女の著作は読んだことがなかった。

しかし、この短編集「デッドエンドの思い出」は、私に強い衝撃を与えた。
幽霊が登場するというのに、なんともふんわりと優しく
センチメンタルでファンタジックな味わいのものや
ありふれた風景の中に感じる深い思い、
実は私も同じ事を思っていたのに言葉に表せなかった
それを彼女がヒョイッと言葉にしてくれたという共感性のようなもの。
出張の新幹線の中で読み始めたこの本は
出張先の工場の入り口で聞いたヒグラシの声とともに
セピア色のモヤのように、今も私の心の中にある。

それ以後、彼女の著作は何冊か読んだのだが 
どれを読んでも、今となってはどこかに置き忘れてきた 
危うく、脆く、切ない少女時代の気持ちを思い出させてくれるものだった。

天寿を全うさせてやれなかった二匹の犬のこと、
熱にうなされながら布団の中で見つめていたパジャマや天井の模様のこと
クラスや部活の仲間、先輩に対する反感、友情、憧れ

懐かしさと切なさが入り交じって鼻の奥がツーンとするような
まさに彼女の小説は私のセンチメンタルテリトリーなのだと思う。

もし、人生に折り返し地点があるなら
そこを過ぎてしまった歳になっても
いや、そういう年齢だからこそ、故郷に帰るような気持ちで
私はこれからも「よしもとばなな」さんの小説を読むだろう。

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2007年05月14日

「ELLE DECO 6月号」

elledeco90.jpg

先週発売になった「ELLE DECO 6月号(No.90)」は、またまたオススメです。

それまでも配色や構図がとてもモダンで素敵だったのですが
編集長が木田隆子さんに代わって
さらに、エスニックあり、アンティークあり、フェミニンありの
いわばコンテンポラリー・ミクスチュアなインテリア雑誌になり
ただゴージャスで眺めて楽しいだけの雑誌とは違う
私達の実生活に取り入れることのできそうなアイデアが
あちこちに散りばめられたものになったと思います。

そして、そんな楽しい頁は、見る者の脳を刺激してやみません。
わたしも、次から次にいろんなアイデアが浮かんできます。

そんな中でも、一番面白かったのは
女性デザイナー、ルイーズ・キャンベルのアトリエ。
写真や雑誌の切り抜きがピンで壁一面に貼り付けられていたり
本を色別に並べたり、お気に入りのショールを何枚も重ねて掛けたり
ベッドスプレッドもお気に入りを何枚も畳んでベッドのソバに積んだり
名作椅子と自分のデザインした椅子を並べて置いたり
チェストの上に役に立たないけれどこまごまとした思い出の品をディスプレイしたり
一見、何の統一性もないカオスの状態に見える部屋も
実は彼女の眼を通して選ばれたモノ達という統一性によって
不思議にまとまってる

ああ、なんだ、今の私の部屋と似てる
それで良いんだと親近感を覚えたのでした。
それは、巻頭の編集長のコメントにも表れていたのです。

「・・・前略・・・
 そんな現代を生きる女の部屋の条件について今号では考えてみました。
 最初に思ったのは、まずそれは、未完成でいいということです。
 むしろ、きれいすぎず、整理整頓されすぎず、散らかっていてもいい。
 そのかわり、本当にリスペクトできる名作デザインを厳選して持つ。
 こころ揺さぶられるアンティークやクラフトは、対価を払って手に入れる。
 未完成だけれど、よいモノが選ばれている贅沢なアトリエみたいな部屋で、
 過去のインテリアの法則に縛られず、自由に暮らす。
 そう、エル・デコが提案する現代の女性の部屋は、
 グッドデザインでプリティで、自由であること!なんです。
 ・・・後略・・・」(by編集長・木田隆子)

編集長の木田さん、どんな方かなぁって思っていたら
去る4月、ミラノ・サローネでの
2007年エル・デコ デザイン賞のステージで
見事大賞に輝いた深澤直人さんの隣で拍手してらっしゃる画像が
本誌138頁にありました。
想像していたよりも クールでモダン
けれどハートウォーミングな方に見えました。

そそ、ブラジルのやはり女性デザイナー エイドリアン・バーラの
ボタニカル柄のテキスタイルにも衝撃を受けましたね。
うーーーん、北欧モダンとイタリア・ルネサンスが交配したような柄
クッションカバーとして緑系の4種類が並んでいたのですが
どれも似ていない柄なのに、並べた時に一貫性があるというか
どれかひとつ抜いても面白みに欠けるんです。
不思議だなぁって思いましたね。

他にも、面白い頁、参考になる頁がいっぱりありますから
まずは、本屋さんでどうぞ手にとってみてくださませ。
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2007年04月25日

「芸術新潮5月号」「ミナを着て旅に出よう」

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先日、紹介したファッションブランド「ミナ・ペルホネン」
そのチーフデザイナーが皆川明さん。

1年以上前だったでしょうか、NHKのトップランナーという番組で
皆川さんを取り上げていて、
ああ、この人があのミナのデザイナーさんなんだあ
という思いで当時は見ていただけでした。
あれから何度か雑誌で洋服を見たりして
どうやら私の中にミナの波が、少しずつ押し寄せてきているようです。




昨日、本屋さんで見つけて、少し立ち読みしたのですが
読んでいるうちに、以前見たNHKの番組を思い出しました。
この歳になって、まだクリエーティブな仕事をしたい
と思ってフラフラしてる私。
ファッションが大好き。美術館へ行くのが大好き。
タイルやモザイクを見ては感動し
ちょこっとだけどスケッチ画を書いたりしてる私。
何か共感するものを求めてこの本を買ったのかもしれません。

「ファッション業界ではシーズンが終わればその服は価値がなくなる
 半年後にはゴミになってしまう
 そういう洋服は作りたくない。
 長く価値が持てるものを作りたいと思っている。」

皆川さんのその気持ちよくわかりますね。
たぶん、世の中で認められているデザイナーさんたちは
みんな同じことを思っているのかも。
そういう思いで作られた洋服は
コンサバというのとは全然違うけれど
ある程度の年月の経過に耐えうる
普遍的な佇まい、あるいはテーマを持っているのだと思います。

私だって、デザイン性の強い洋服を着ていますが
何年たっても新しいものと組み合わせて着れるものもあります。
中にはまるで、わざと1年寝かせておいたみたいな
1年後のほうがよく着るというものもあるくらい。
時代があとから追いついてきたと思えるものもあるくらいです。

ただ、さすがに、10年経過するとラインが古くなるのは事実ですね。
今日も10年以上前の、
大きなシルエットが当たり前だった頃のジャケット2枚を
捨てるのが勿体なくて、丈つめに出しました。
肩の位置も大きく変化してますしね。

そういう洋服のシルエットとは違って
テキスタイルは10年以上愛され続けるものがあって当然でしょう。
ミナのテキスタイルを全部知ってるわけではありませんが
きっとそういうテキスタイルが既にいくつかある
と私はふんでいます。(笑)

「芸術新潮5月号」
今月の特集は表紙にあるように「モディリアーニ」
この特集については、また後日語ることにして
この雑誌をいつものように本屋さんで手にとって驚いたのが
インタビュー「ミナ・ペルホネン 皆川明」
(↑ちょっとだけ立ち読みできます。)

あらら、偶然にも・・・やっぱり私の中の波だわね、これは。

雑誌の110頁から115頁に
2007年秋冬物のパリ・コレクション
先日紹介した私のお気に入り「rain chukka」の作品を背にした皆川さん
皆川さんのスケッチとこれまでのテキスタイル数点
ミナの生地を織っている織機、絵画的なアトリエの様子
などの画像とともに、皆川さんのインタビューが載っています。
基本的には先に紹介した本の内容とあまり変わらないのですが
もし、ミナ・ペルホネンに興味のある方なら
ちょっと読んでみるのもいいかなって思います。

2007年秋冬物はハプニングということを意識してるそうですよ。
女の子が朝飛び起きて、そこらへんにあった洋服を
バタバタ着て出かけたというイメージだそうです。
でも、彼女のワードローブから選ばれてるから
趣味が統一されていて、それはそれでちっともおかしくない。

これを読んで、ワタクシ、ひとりほくそ笑んでしまいました。
私が出かけるときのファッションて、まさに、そのまんま。
その時の思いつきで、すごい色や柄の組み合わせになるんですが
意外と「いけてるジャン!」て自己満足。f(^ー^;
こりゃあ、秋冬物も見逃せませんネ。


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2007年03月06日

「一瞬の風になれ」

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佐藤多佳子著「一瞬の風になれ」










ふだんはベストセラー本とか売れ筋本とかは読まない私ですが
家人が読んだというので、じゃあ私も読むかぁ的なノリで読み出したら・・

いいじゃん、この小説! 絶対オススメ!!

まだ第一部と、第二部の半分までしか読んでませんが
文体が“俺”という一人称で、日記みたく書かれているから
主人公の気持ちが入ってくる入ってくる・・。
もう、第一部は強化合宿の場面で胸キュンキュン! 
第二部は陸上部の一年先輩のコトバに涙グシュグシュ!

「あああ、私にもこんな青春があったぞぉ!」

主人公は高校生の男の子、神谷新二。
中学生時代はサッカーをやってて
努力家で走りこむのは好きなんだけど
天才的サッカー選手の兄貴に憧れながら自分は芽が出ないと諦めちゃう。
そんな彼が、ひょんな事から、
幼なじみで練習嫌いだけど天才スプリンター・一之瀬連と一緒に
高校の陸上部に入部することに。
二人は一年生ながらリレーの選手に選ばれて・・・。

私ごと恐縮ですが(;^_^A アセアセ… 小学校の高学年では
学校代表でリレーの選手として市の大会に出たことあるので
あの本番でのドキドキ感は今でも覚えてます。

おまけに高校生の時は3年生の6月まで剣道部に所属していて
憧れる諸先輩がいたり、辛い練習に仲間と一緒に頑張ったり
試合のプレッシャーに押し潰されそうになったり・・

そんな経験があるから余計なのかもしれませんが
大学生の子供がいてもおかしくないこんなオバサンでも
胸がクーーーーッて締めつけられるくらい切ない
だけど、読んでいてとっても爽やかなんですよぉ。

ウーーーン、何かにガムシャラになるっていいよねぇ、
仲間っていいよねぇ、
落ち込んでも、失敗しても、未来を見つめるっていいよねぇ

そういうね、なんか純な気持ち?
そういう気持ちは、誰にでもきっとひとつやふたつはあって
でも、今じゃあ「想ひ出の小箱」にしまって忘れちゃってる。
この小説はそんな気持ちを呼び覚ましてくれる。
だけじゃない、そういう純な気持ちは
いつまでも大切に持ち続けていたいなって思わせてくれる小説です。

今、青春真っ直中の若いアナタも、
楽しいことも、辛いことも、嬉しいことも、悲しいことも
いっぱいいっぱい経験しちゃって、ちょっと疲れ気味のアナタも
読まず嫌いは返上して、一度、読んじゃってみて下さいませ。
時間は無駄になりませんから。ハイ♪





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2007年02月07日

芸術新潮2月号

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芸術新潮2月号特集「おそるべし! 川端康成コレクション」
本屋の店先で立ち読みしてビックリ。
他のページにも私の目を惹くものがあったので
遅まきながらゲットしてきた。

恥ずかしながら、川端康成の小説は30年近く前に数点読んだだけ。
「伊豆の踊子」「古都」「山の音」「みずうみ」・・・
おぼろげながら、それらの作品からうけた印象は
静謐で澄み切った空気感・・・のようなものだった気がする。
なにしろ30年前というと人生経験も少なく、
読み手としての受け皿はあまりに小さく、引き出しも少なすぎた。

が、この特集で川端康成の
縄文土偶から、古墳時代の埴輪、
アフガニスタン出土の3〜5世紀のブッダ頭部
桃山時代の古備前大鉢、同じく桃山時代の瀬戸黒茶碗、
雪舟の墨画、浦上玉堂の墨画、荒川豊蔵の志野茶碗、
ロダン作ブロンズ製「女の手」、草間弥生の初期パステル画等々まで、
時代も洋の東西も様々な幅の広いコレクションに目を奪われ
また、それらが放つ魅力を古物商から年代や技法を聞かなくても
直感的に感じとってしまったという審美眼には恐れ入ってしまった。

思えば、そういう審美眼が作品にも表れていたのだろう。
その「眼」については、作家・角田光代女史が
的を射たエッセイを寄せていて、なるほどと感服した。

角田女史以外でも特集に寄稿している方々の文章によって
浮かび上がってくる川端康成像はなかなか面白いし
さもありなん・・・というような逸話によって
再度、川端文学を読み直そうという気になった。

特に面白かったのは、
同じ物書きで、これまた希代の骨董好き小林秀雄氏と
日本芸術大賞の審査員を務めた際、
川端康成と小林秀雄両氏が、お互いの推薦する作品について一歩も譲らず、
向き合って座ったまま、一対の石地蔵のように固まってしまった
という逸話だ。その推薦する作品が、
「はっは〜、なるほどこれをね。」と言いたくなるような、
いかにも両氏の文章やコレクションに通じるものがあるのも面白い。

もうひとつ、古物商の若い跡取り息子の手をとって
端渓の硯を触らせ、女の肌に例えたという逸話もニヤリとする。

しかし、これほどのコレクションを
ノーベル文学賞の賞金を見込んで、それ以上に買い込んだり
借金をしてまで手に入れたり、
やはり骨董に魅入られるということは大変なことなのだ
とあらためて思うと同時に
↓のような写真を見ると
川端康成の童心のようなウブな魂を思わずにはいられない。

geishin0702_2.jpg

ちなみに、↑の構図と表情・・・
岡本太郎の「午後の日」という作品を思い出しませんか?





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2007年01月23日

小説「ミッドナイトイーグル」

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先週土曜日の午後から読み始めた
高嶋哲夫著「ミッドナイトイーグル」文春文庫
結局、バッハのモテット暗譜そっちのけで日曜日の午前中には読了。

いや〜 久し振りに国際謀略サスペンス物を読んだが
やっぱ読み始めると止まらなくなる。
もうもう、次の展開が気になって本を閉じることができないのだ。
それくらい読者を引きずり込む、読ませる力のこもった小説だと思う。

う〜ん、こういう「もう読んじゃった。もったいな〜い!」と思う小説は
F.フォーサイスの「ジャッカルの日」 「オデッサ・ファイル」を読んで以来か。
そういえば、最近読んだ「信長の棺」も
アッと言う間に読んでしまったのだった。(^◇^;)

この本を読んでみようと思ったきっかけは
先日行われた映画製作発表記者会見をたまたまTVで見ていたから。

冬の北アルプスに米軍のステルス戦闘機が墜落?
ふーーーん、大好きな北アルプスが舞台だし
まあ、以前、航空機製造メーカー関係の会社にいたし
山岳サスペンスは読んだことないから読んでみよっかなぁ。
・・・程度。

北アルプスは、わずかに1回だけ上高地から見上げただけだったのだが
その1回の印象が強烈に私の中に残り
「天狗原ってここかあ」と地図を確認しつつ
私の頭の中では、雪原での死闘が繰り広げられていたのだ。

事件の発端は、確かに日本、米国、北朝鮮、中国の間で起こりえなくもない。
たまに、主人公がそういう軽率な行動とるかなぁとも思ったが
並のサスペンスものなら、ひとつの危機を回避すれば終わるところを
さらなる危機が迫って・・という展開と
ウッ、そう持ってきたかぁ・・という結末はナカナカのもの。

で、この小説の映画化なのだが・・
映画「ミッドナイトイーグル」公式サイトを見ると
主人公の設定が小説と違う!

雪山へ墜落した飛行機の取材に向かう報道カメラマン西崎は同じだが
米軍基地での進入事件を追う女性フリーライターが
小説では別居中の西崎の妻・慶子なのに、映画では妻の妹になっている。
これでは人間模様が全然別物になってしまうではないか。
それに、小説に登場してくる慶子の相棒、若いカメラマン青木も映画にはいない?

ふーーーむ、Amazonの読者レビュー欄の日付をみると
2003年には映画化が決まっていたようなのに
今頃やっと撮影開始したようだ。
すると、女性主人公の配役が決まらず
脚本の完成が手間取ったからなのだろうか?

主人公だけでなく他の登場人物の設定変更ということは
やはり原作と映画は別物と考えたほうが良いのかもしれない。
が、映画でどのように描かれるのか、楽しみでもある。
公開は2007年12月? 
まだ先ですね。




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2007年01月19日

「ELLEDECO2月号」

elledeco02.jpg

お気に入りインテリア雑誌「ELLEDECO2月号(No.88)」が出ました。

今号の大きな特集は「2007年インテリアはどうなる?」だそうですが
私はそれほどトレンドには興味はないかなぁ。
いや、興味がないわけではないけど、それに流されるつもりはなくて・・

モダンでクールなだけな部屋もイヤだし
ロハスだけに走りすぎるのもチョットって思う。
それが全部含まれてる? 集めてみたら
アッ、これはモダン、それはクール、
こっちはキッチュ、そっちは和風、で、あれはエスニック...
って、無理矢理ジャンルに分けるとそうなんだけど・・・
だけど居心地がイイんだよねぇっていうインテリアや家が理想。

その意味では、トレンドを知っているのも知らないよりイイっかなぁ。

この号で一番ワタシの目を引いたのは
「スーパークリエーターの空間にまなべ!」の
カスティリオーニの仕事場とマルタン・マルジェラの白いアトリエ。
そこで物を作りだしてる、そういう空気感が漂った空間は
見る者の想像力をかき立ててくれる。
そこにある物達すべてにクリエーターの魂が宿っているからかなあ?



posted by み〜 at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 本&雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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